EF57の更新改造         

since:2017/4/17

ここでは、天賞堂製の2輌のEF57を更新しましたので、ご覧ください。
1輌は40年以上保有しているEF5710、もう1輌は少し傷んだ箇所があったEF579です。ともにナンバープレートの番号で特定機ではありません。
 
天賞堂EF579はサイドモニター全てが経年による剥がれ、ステップが破損しており不動、とありましたが他に深刻な破損などは無く両軸スパーギアであることもあって、修復は可能と考え譲り受けました。

更新改造に当たっては、主に以下の点に留意しました。
 ・ ステップの修復
 ・ 車体も可能な限りのディテール化を「行います、具体的にはロストのホィッスルに取り換え、ランボードの真鍮化、水きりの設定、
   サイドモニターの真鍮化など
 ・ 台枠にも珊瑚製のブレーキてこの活用に加え1位側にステップ下のブレーキてこの追加、正面運転室下のディテールを施します
 ・ 動力を缶モーター化
 ・ 活躍時のイメージは、大まかに昭和30年前後としています
などです。
改造期間は途中アイドルタイムがあって、2009年3月から2013年10月までかかりました。
 

・ステップは踏板がいくつか外れており、またステップ自体が歪んでいるものもあってすべてを見直し、修復しました
 
・修正後の様子です 手すりの半田剥がれも同時に直しました
・次に台枠へブレーキてこを設置しますが、ベースを手元にあった珊瑚製の「EF53用のブレーキてこセット」を利用して作成します
接着には瞬間接着剤などを使用します
 
・前後の台枠に取り付け終えたところです
・EF57には、さらに1位側にてこが延長されるように設置されていますのでこれを作成します
 
・出来上がりです てこはエコー製を流用しています
・端梁にも解放てこやてこ受けにも曲がりやはがれがありましたので、これらも修正しました
 
運転室下にある機器の作成
・さらに運転室左下にある締め切りコックを作成しておきます ・運転室下にある機器と1位側エアタンクの前についている締め切りコックとチリコシ、パイピングを施したところ
 
・車体の更新は樹脂製ランボードの真鍮化で続いて水切りの設置
 その他の樹脂パーツは代替えパーツがないためそのままとしました
 
・標識灯とホィッスルをロスト製に置き換え、避雷器を置いて今までの組み立て具合を確認します
・動力はモーターを在りもののTOMIX製に置き換えましたので伝達パーツを天賞堂+TOMIXの折衷策で作成しました
 
・下回りも一旦組み立てて具合を確認します
・車体を脱脂洗浄のあと乾燥させプライマーを吹いたのち、ぶどう2号で吹き付けます
 
・天賞堂のPS14の碍子は金属製の上下一体ですので、艶消しの白で手塗りののち、パンタ取り付け部と頂点を艶消し黒で手塗りしておきます
 
・パンタ導体を0.2ミリ真鍮板から切り出します
 
・完成車体に、パンタの設置に続いて導体を接着しているところ
 
・1位側の運転室下の設置したパーツ類 ・EF579の完成です
 


EF579を終えたあと、すでに40年強経つEF5710も更新したく考えていましたので、また更新部品なども並行して買いそろえてきましたので、一気に仕上げることにしました。
このEF5710は昭和48年ころに銀座天賞堂店頭で購入した天賞堂のEF57の発売初期のもので、動力が横型モーターで6軸を駆動するものでした。大変スピードの出ない重々しい音だけが出る機関車でしたが、当時はEF58、EF57と完成製品が発売され多くのファンに歓迎されました。
 
更新のポイントは、EF579以上のディテールを備えることで、結果的には避雷器周りのパイピングや運転室床下のディテールの追加などです。
活躍時期のイメージはEF579より若干あとのイメージです。
作業の期間は事前準備を終え2016年5月から6月の2か月間でした。

 
 
・車体外観はEF579とほぼ同じです モニターは元々樹脂製品を裏側から接着剤で貼り付けるもので、EF58もそうですが経年による塗装ハゲやはがれは今後も避けられないので真鍮製波板を自作して置き換えました
 
・ランボードはエコーモデル製品を流用しました
・台枠に追加するブレーキてこは半分はあるので、ない部分を自作することにしました 最初に図面を作成して寸法を決め、EF579の時と同様に製作します
 
・下段のロストパーツ以外の車体中央側部分を自作しました
・完成したブレーキてこを取り付けたところ 接着にはメタルロックを使用 ・端梁に連結栓を追加しておきます
 
・運転室下をもう少しディテールアップしますので部品を用意します ・左画の真鍮線を上下から真鍮板で挟んだものを2個作製 チリ取り、締め切りコックなどのパーツも真鍮線に半田付けしておきます
 
・できたパーツを半田付けします
 
・横方向から透かしてみたところです
・出来上がりの正面を再度見てみます 運転室下の空間が目立つのでEF579からディテールアップするため標識灯のコードを付けております
 正面のステップも少し太いので0.3ミリに取り換えを検討しましたが、複雑に入り組んでおり撤去が難しいことで断念しました(EF579も同じです)

 
・パンタもEF579の時と同じです
 
屋上モニターなどには、吊り上げフックを0.3ミリの洋白線などで取り付け
 
・避雷器周りには若干パイピングを施しました 凹んでいる部分(成型品の”ヒケ”)はパテで埋めています
 
・動力は、運よくスパーギアの両軸が入手できましたので、モーターもCANON製に置き換えました ヘッドライトのみ点灯します ・工作がすべて終わると、脱脂洗浄してプライマーを吹いてから、最終確認のため一旦サーフェーサーを吹きました
 
・ 完成しました 運転室下の空間が少し改善されています
  

 


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