小田急8000形

since2017/4/11

 
 

 このKODAMA製8000形は実物の編成輌数とは違い、5輌の生地完成でネットに売り出されていたのを購入したものです。
 購入していくつかの問題がわかりました。
 すなわち、組み立ては半田と瞬間接着剤で行われていましたが、半田が多くしかも貼り付けの不完全がところどころにあり、今後の車体の耐久性などを考慮して一旦分解して、再度組み立てすることとしました。
 
 再組み立てに当たって主なポイントは、①納得できるレベルへのディテール(手すりやステップ、ドアノブなど)を付加すること、②屋上水切りやパンタ周りのパイピングの設定、③クーラーと屋上の隙間の表現、④妻部のディテール(ステップや縦雨どい)の設置、などでメーカーに問い合わせましたが床下器具は在庫なしとのことでカツミ製小田急1000系用を流用しました。台車は実物の形式ではありませんが、入手時についていたものをそのまま使用しています。
 編成は、更新前の車輛をイメージし特定車ではなく 8251-8201-8301(M)-8401(M)-8551、動力はMPです。

 製作期間は2014年10月から2015年5月でした

   
◎車体の組み直し
  

・入手した車体を前後の妻板、ドア板、床板止めなど半田をはがして、瞬間接着剤痕を削り取ります
・特にアルミサッシの貼り付けに多かった瞬間接着剤痕は透明なため完全に削りとるまでは少し時間がかかりました




・その後車体は組み立てなおし、取り付け方を変えたクーラーの取り付け穴の位置決めをケガキます →

・半田や瞬間接着剤痕を削り取ったら、車体をきれいに洗浄します
 
 
◎屋上クーラーの組み直し
 

・実車を調べて見ると、クーラーと屋根の間には”足”の間に隙間があることが分かります(画像は出来上がりです)
 

・クーラーは2種の形がありますが、ともに左右両端が鉛製、中間キセと通風口カバーが真鍮製ですべて一旦は外します


・通風口カバーはバリがついたままでしたので、削って修正し改めて半田付けします


・クーラーの胴体をすべて半田付けして、両端と、新たに各サイドに2個づつ蓋のようなものがありますので用意します(下の皿内) →
 


・取り付け板の角を丸く削って一旦出来上がりです
・クーラー本体の組み立てが終わると、裏返して下面周囲に取り付け板を半田付けします
 
・その後、”足”を設置します
 
・さらに屋上への取り付けネジを、2本ずつ取り付け台を介して半田付け
  
◎妻処理について
 
・妻板の縦雨樋(青矢印部)の形態は小田急車両独特の様で、上下一本とはならず上部が内側に角度をつけています
 
・従って部材を上部と下部に分けて作ります

・一方、パンタ周りのパイピングのための穴をケガキ、開けておきます
・また、妻板と面一に上部に水切り(0.5×0.3ミリの線材)を半田付け
 

・妻板にもパイピング穴を開け、パイプを止める線材を差し込んでおきます
 
・少しパンタ周りにパイピングして具合を確認してみます
      

・妻板部のパイピングも行います


・屋上部のパイピングを施したところです
 避雷器前の蒲鉾型のパーツは以下のように自作しました →
 母線止めは筑波車両工業製、避雷器はU-TRAIN製
   
   
 
・このパーツは真鍮角材を半丸状に削りだします   ・下部には少し浮かした状態にするため若干狭い幅の真鍮板を貼ります
 
 
・パンタ側の妻部分を2輌並べて確認します
・パンタを載せてみてパンタ周り完成のイメージを確認します
 
 
・クーラーを載せて具合を確認します クーラーと屋根の間に隙間が確認できます
  
◎塗装について
 
 

・車体の塗装に際しては、クレンザーで洗浄研磨したのち、プライマーを吹いて、最初に青(横線)、次に車体色アイボリーホワイト、そして屋根の灰色の順で、ともにジェイズ製スプレーを使用しました
・先頭車のヘッドライトの塗装ですが、青は縁の塗色でライト周りは銀色で銀色と青の間の窪みが灰色となります  
 
・車体塗装が終わり塗装のはみだしの修正を手筆で行います
・これは3番目の屋根の灰色塗装中
 
 
 
・窓枠のアルミサッシは、一旦1500番の水ペーパーで平滑に磨いて、タミヤ製アルミシルバーを吹きます
・塗装のはみだしを修正を終えたら、両開きドアの中間にクッションゴムを黒色で塗った後、ドアレールやくつズリに細く切ったメタルテープを貼ります
 
・先頭車2輌の運転室窓周りは黒塗装です
 実車では先頭ドア横の手すりには青が塗られていますが、うっかりしましたがこれはこれでよいかな、と思っています
 
  ・正面とサイドの方向幕は写真紙にエクセルで作成しました
 ◎上から8551、8401、8301、8201、8251の5輌が運転会で登場しました
 

・8551
 

・8401
 

・8301 この車輛だけ反パンタ側のクーラーが入手時のままで、正解は8401のスタイル
 

・8201
 

・8251


◎主な使用パーツなど
車両名  小田急8000 5両(8251、8201、8301、8401、8551)
車体メーカー  コダマ模型(KS)
台車メーカー  日光FS385(代用、実車はFS516、FS016)
屋上 パンタグラフ  IMON PA1102(8201、8401)
パンタ碍子台  エンドウ低屋根用#2032
パンタ碍子  IMON 上下組碍子PA3002
パンタヒューズ箱  エコーホワイトメタル製1681
避雷器  U-TRAIN製
パンタ周り  線材=エコーP-0604(0.6/0.4ミリ)、0.4ミリ線材、0.3ミリ帯材、配管抑え=筑波車両E-001、E-009など
線材ステップ類  0.3ミリ(KS)
屋上水切り  0.5×0.3ミリ(KS)
先頭屋上アンテナ  トレジャータウン製私鉄用逆Lアンテナ2(8102-12)
車体 妻ステップ  丸型(KS850)
先頭ワイパー  トミックス転用
乗務員室扉下ステップ  エンドウ#5906(狭幅)
先頭ダミー連結器  エンドウ製
床下 台車センターピン  日光製
台車回転止め  カツミ等各社
動力  MPギア(8301、8401)
床下器具  KTM小田急1000用
塗装 屋根水切り内、クーラー  ジェイズ21(明灰)、クーラーファン部は黒(タミヤXF-1)
屋根パンタ周り配管  一部灰(タミヤXF-66)
車体  ・基本=ジェイズ23(小田急アイボリー)/ジェイズ24(小田急ブルー)、
 ・先頭窓周り・ワイパーはタミヤXF-63(NATOブラック)、先頭手すりは洋白素材色、
  先頭ライト周り、縁はシルバー(タミヤXF-11)、外側はジェイズ24、内側は灰、
 ・車体サイド窓周りはアルミシルバー(タミヤTS-17)、靴ズリ・ドアベルトはシルバーのメタリックテープ
 ・両開きドアの中央ゴム部は艶消し黒(タミヤXF-1)

 ※車体番号のインレタはTOMIX製品からの流用
床下器具  ジェイズ21(明灰)
台車  ジェイズ21(明灰)
参考記事  TMS444号、鉄道ファン263号、インターネットによる情報など


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