本州北海道連絡特急券(結合特急券)

since:2008/4/26
更新:2019/5/17


切符を集めることになったきっかけは今となってははっきりとしませんが、父が出張から帰った際におみやげにもらったことだと思います。印象に残っているのはこれらの本州と北海道を連絡する特急券です。

この特急券は一枚の切符に2つの特急が記載されているので何か得した気分になったものです。

東北本線に昭和35年ディーゼル特急はつかりが設定され、北海道にも昭和36年初めての特急おおぞらが設定されたこと、同じように大阪方面からも日本海側を特急白鳥が設定され北海道に渡る連絡特急が実現しました。当然逆に北海道から本州に渡る設定もあって、なかなかにぎやかな種類がありました。制度上は”結合特急券制度”と言うそうです。


  

この切符は切符に出会った最初の頃に父からもらったものです。
父は札幌からからディーゼル特急おおぞらで函館まで行き青函連絡船で青森に到着、そこで北海道からの乗客を待っていたディーゼル特急はつかりで上野まで帰ってきました。明け方の乗り換えで大変ハードな行程であることが判ります。

右の乗車券は異級乗車券と言って切符の中央に少しわかりにくいのですが赤文字で”
”の影文字が入っています。これは券面には”1等”となっていますが中程に”鉄道2等”とあるように一つの旅程を異なる等級の車両に乗車してゆくための切符で、この場合青函連絡船が1等であることを示しています。ハードな行程を少しでも楽にしようとして、鉄道の1等は高かったので連絡船だけでも楽をしようとしたのかも知れません。
切符の券種は左の特急券はD型券、右の乗車券がA型券です。

 

  

この間にも父からの同様の切符はもらっていたのですが、上記以外紛失してしまいました。
この券は昼すぎに札幌を出発して、青森から前年の昭和39年10月に設定された20系寝台特急はくつるに乗車するものです。
上記の券と違い「特別急行券・寝台券」となっています。
乗車券は上記同様異級乗車券です。

 

  

左の券は後年手に入れたものですが、日本海経由で北海道に行く切符です。新津から特急白鳥、函館でおおぞらに乗り継いで札幌まで行きます。
右の券も後年手に入れたものですが、上野からはつかり、おおぞらを乗り継いで旭川に向かう本州→北海道の券です。

 


この券は上記の券とちょっと違って、上記の券が特定の切符として列車名や乗車時刻、駅名などがあらかじめ印刷されている常備特急券に対して、列車名や下車駅を旅客の要望に応じて切符をつくってゆくもので、準常備特急券と言います。着駅に応じて特急料金が変わるのに対応して券の右側をはさみで切り取ります。


 
左の2枚の特急券は切符の性格は上記と同じですが、切符の様式が違いC型券です。A型券を上下に2つつなげたものと同じサイズです。上下にそれぞれの列車に対応した特急券で下部(甲の1)が乗車駅から道内の特急券で上部(甲の2)が乗継駅青森から終着駅上野までの特急券です。切り離せるようになっているため両方残っているのが難しい券です。

◎周遊券にも設定されていました。いずれも東京方面から北海道に周遊券を利用した旅行に使われたものです。
  
 ↑この2枚は同じ時期の利用で上野からの出発は同じ列車583系電車寝台はつかり2号ですが、函館の接続は5分違いの列車となっています。
 
← 寝台列車は東北本線経由のはくつるだけで無く、常磐線経由のゆうづるでも設定されていました。このゆうづる1号は583系電車寝台です。

◎連絡急行券
 
最後に急行券にも連絡券がありました。
こちらは新幹線と在来線、本州と四国の連絡などの”乗継急行券制度”によるものでした。



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