レイアウト再構築(ヤードの構築)
平成22年4月 〜 平成23年10月

Since:2012/8/12
更新:2014/6/7

●ことの発端は参加者の持ち込み車両が増えてきて、レイアウトの大きさの割には車両数を収容出来ないことが明確化してきたことです。
●もともとこのレイアウトの前のレイアウトではレイアウトの外側に行きどまりのヤードがあったのですが、外側にあるために高架を越えなければならず、さらに客車列車は推進運転となり、脱線が多発していて実用とまでは行かない経緯がありました。
●そこで検討した結果、ヤードを作ろうと決し、以下はそのあらましです。 

●その前に、ホームも以前のレイアウトの時の制約をそのまま引き継いできたため形状がいびつであったこと、また運転がレイアウト内からしかできなかったことなどを解消することに着手しています。具体的にはホームの前後のポイント部分のレール配線を直線化してスムーズに運転できるようにすることです。パワーパックも盤面を作り直しています。
 
 



◎ヤードを構築した新レイアウトは図のように時計回りにホームを出てカーブを曲がってすぐに配置しました。これは直線で車両を収納できるのはこの位置しかなかったからで、ヤードの概要は、1線で機関車を入れて16両の客車(昭和の30年代の急行列車をイメージ)を収納出来ることにし、その通りのものとなりました。本線を上下に置いてヤードはその間に8本。運転を考慮してほぼ左右対称にし、端に簡単な機関車留置線を2本ずつ設定しています。(2010/4/25)


@上記にあるようにヤードの構築に先だって、旧のホーム部分の問題解消に着手すべく、レールやポイントマシンを外して転用できるものは残し、その他は廃棄します。(2010/4/29)

 


A新しい両側のホームのポイント部分の盤面は台枠式に変更しました。長さはレール長と同じ1mです。 (2010/1/17)

 


B片側の盤面を塗装してレールを置いて具合を確認します。ポイントは、スムーズな運転の実現に向けて、出来るだけ直線に、レールの継ぎ目をなくす(半田でロングレール化)ことに心がけます。なおホーム部分のレールはそのままです。
(2010/4/29)

Cパワーパックの背面ボードもこの際に補強を考慮して作り変えます。アルミ板は3ミリ厚にしました。 (2010/7/17)

 

Dパワーパックの背面には新たにカンタム接続端子を設定して、本線外回りのカンタム対応を施しました。 (2010/7/17)

 


Eホームの両側が出来上がったところです。右は裏側で以前はポイントマシンは表面にありましたが、今回から裏側に設定しました。以前はマシンの不調はすぐ確認対応できました。今回からは少し難しくなりましたが。(2010/5/16)
  


F本線用パワーパックの盤面も一新して、レイアウトの外側からコントロールできるようになりました。現在は未設定ですが、将来を考えてホームには内回り外回りとも外側に1本ずつ退避線の増設を予定しています。
一新する前まではトランスにセレン整流器の旧式(6Aの大型)でしたが、今回動力系はACアダプター(4A、12V)に変更となりました。ポイントマシンには別途トランスによるAC18V供給をしています。(2010/7/18)


ここからヤードについてです。

●機関車を入れて16両が収容できるようにするためにヤードは11ブロックになり、このうちポイントがない直線のみが中央の3ブロックで、残りの8ブロックの内4ブロックが直線のポイント部で各左右2ブロックずつ、残りの4ブロックがヤード進入のカーブ部分で各2ブロックずつとなります。
●11ブロックに使用するポイントマシンは24個で、20個はマシンスイッチと共にほとんどが天賞堂製ですが、マシンスイッチが4個不足したことから4個はレマコ製のモーター式のマシンにしました。天賞堂製のマシンは交流で動かしていましたが、レマコ製は直流モーターなのでこの4個だけ電源が違います。
●ヤードは新たに専用のパワーパックを設定して、独自の動力電源およびポイントマシン電源を持ち、しかも本線内・外線の電源も切り替えて使えるようにしています。これは本線からあるいは本線への入出を本線の電源でスムーズに動かすためです。独自の電源では機回しを楽しめます。このため、本線のパワーパック1つでは繁雑になるため別設定としました。本線のパワーパックでは、ヤードへのポイントがどうなっているかがランプでわかるようにしています。
  


●図面を描いても、実際にはなかなか思い通りにならないもので図面のイメージを現物で確認する作業が続きます。

●右から左へ本線方向から、ヤードに入る分岐で市販ポイントの位置決めをしています。(2010/7/24)
 


●逆に右から左へヤードから本線に出る分岐部分でポイントの位置決めをしています。(2010/9/10)
 


●ヤード進入のカーブ部分についても道床とポイントの位置確認をしています。
●本線からの進入は8番のカーブポイント、ヤードに入ってのカーブポイントは6番を使用しています。(2010/8/11)

●本線を時計回り外回りで出てヤードに入る部分です。1つのブロックに見えますが大きくなったため2つのブロック構成になっています。カーブが続くためカーブポイントを使用します。本線から8番で入って6番を通ります。
●もともとはヤード先端から入ってヤードに至る距離が短いことを想定してダブルスリップを考えていましたが、距離が取れたためカーブポイントで対応が可能となりました。
●ダブルスリップの場合、ポイント自体が直線であることでカーブが続く中で直線はちょっと厳しいかなと思っていたこと、マシンスイッチの操作が複雑なことを想定していましたが、結果カーブポイントとなりました。
●ブロックが図面通り直角であるかも確認します(2010/9/10)

 

●表側ができたあと、裏側を補強しているところです。2ブロックとなるので高さを均一にすることに留意します。木材の切断とボンドによる接着の木工工作が基本となります。(2010/9/10)


●反対側のヤードの出入り口部分です。こちらも2ブロック構成です。
(2010/10/24)

 


●上記同様、裏側の側板などを貼り付けているところ。(2010/10/24)


●カーブ道床間を板材で埋めてレールを置いて、ポイント間のレールの具合を確認中。反対側にも同じ作業をします。(2010/10/24)

 


●レマコ製のモーターマシンで、ヤードの左右に2個ずつ配置します。初めて使いましたが、裏側に設置できないほど大きいのが難ですが従来のソレノイド式よりおとなしい分実感的です。
(2010/10/24)

 


●ポイントの位置が決まって配置した後、車両を置いて感じを確認中。レマコのモーターマシンはその高さから裏側に配置できずレール間に配置。(2010/11/20)
 


●カーブ部分と直線部分の接合です。レールの接合や木部の接合を確認しながら進めます。反対側も同じです。(2010/11/14)

 

 


●ホームから反時計回りに進んで行くとホームから続く3線のカーブとなります。市販の道床を利用するため外側は36インチ、以下34、32インチとなります。メーカーの作成した時期によって長さや板厚など微妙にサイズが違っていますので修正しながら作業を行います。(2011/1/15)
 
 

●出来上がった部分を前後ブロックとの接合をテストします。カーブの入口と出口ではレール間隔を違えています。上方がホーム方向です。外側(36インチ)と内側(32インチ)が本線で中央線は留置線に至ります。(2011/1/22) 

 


●右のホーム方向からの接合部ですカーブの終わり部の間隔を広げるためにそれぞれのカーブの接合部を15ミリずつずらしています。(2011/1/24)

 


●レール間隔を広げたカーブの反対側です。こちらは道床の終端をすべてそろえてます。(2011/1/24)
 


●ホームから反時計回りに回って最初のカーブが上記のAJ部(ブロック)ですがさらに直線のAI、AHを経るとカーブのAG部(図面の左下部)になります。AG部はここでは本線のみの2本のカーブだけになります。作業は上記AJと同じです。(2011/2/2)

 


●AGとAGの接合部は現物合わせです。基本は「直角に忠実」です。
(2011/2/2)


●上記のカーブ部が出来上がりレールを貼った後に車両を置いて、接触の確認を行い必要に応じて修正します。修正はカーブのスタート位置を3線少しずつずらして調整します。(2011/3/20)

 


●AF−AG間も調整します。(2011/3/19)


●同時にカーブ部分(AG部)の角度を確認し、直角であるかの確認をします。
(2011/3/19)


●作業ばかりでは面白くないので、まだ直線しかありませんが、本数はあるので参加したメンバーが思い思いに持ち寄った車両で遊んでいます。これは11月。
(2010/11/7)

 


●2月には出来上がったカーブの進入部と直線部の接続を図ります。
(2011/2/11)

 


●2月の時にお遊びで出てきたS氏のペーパー初代ビスタカーで完成は何時になるのか。(2011/2/11)

 



●レールの構築と同時進行で、ヤードのパワーパックの作成に取り掛かります。レイアウト全体のパワーパックの時と同じく、外枠は5mmのシナべニア製です。なぜ木製かというと、5mm程度ですとカッターナイフで加工が容易であること、もう一つは万が一の絶縁対策です。(2011/2/27)

 


●図面を映し、切り抜いた状態。同時に背面のコネクタ接続部を強度を考慮して3ミリのアルミ板で作成します。画像は切り抜き穴をあけた状態でこの後切り抜き、ヤスリできれいに仕上げます。パワーパックのブックすは少しビス穴が多かった感はあります。(2011/2/27)
 


●外枠を組み立てたところ。各板の接する部分は12mmの角材を入れてネジ止め補強しています。重い18Vのトランスが入る床と、両サイドの取っ手などに板補強してます。(2011/3/6)

 


●さらに盤面を仮に設置したところ。イメージがわかります。パックの下部に切り替えスイッチなどが配置されます。(2011/3/20)


●ヤードパワーパックのケーブルコネクターを取り付けるアルミボード(3ミリ厚)も取り付けて具合を見ます。(2011/5/21)


●ヤード間やヤードとパワーパック間の接続には以前から使用しているコネクターを活用しています。コネクターを使用することで、ブロック間のレールをジョイントレスに出来ます。
●以前から各ブロック間は2P、4P、ホーム間は10P、ヤードには8P、12P、14P、16Pなどを使い分けています。コードもこれに合わせて色別の連線コードを使用しています。(2011/5/21)

 


●パワーパック内の配線を行っています。(2011/5/21)


●コードもこれに合わせて色別の連線コードを使用しています。配線がわかりやすく大変便利です。
●後戻りが難しいため、一か所でも間違えないように細心の注意を払って接続します。(2011/5/21)

 



●今回はヤードを跨ぐ橋がかかります。橋上の車両が落下しては大変なので、1.5ミリ厚のアルミ製アングルを加工してガーターを設置します。道床がたわまないための補強も兼ねます。(2011/4/17)

 


●さらに橋のレールには曲線部にガードレールを設置。レールにはすでにスパイクを打ってありますので、これを邪魔しないように現物合わせで欠き取りを行います。(2011/4/24)


●ヤードを跨ぐ橋の橋脚は、ヤードを挟む形で2種2個作ります。
上記は若干カーブが掛った側の原寸大の図面です。(2011/4/6)
 


●原寸大の図面を確認しながら木製で作成します。(2011/4/6)


●組み立ても終盤です。(2011/4/6)

 


●これは橋脚の柱を支えるタスキで、クロスさせるため2本ずつが必要です。
(2011/4/2)


●タスキを入れましたので後は、塗装を待つだけです。(2011/4/2)
 


●橋下部とヤードレール上間の間隔を建築限界で確認します。(2011/4/17)
 
◎出来上がったヤードは構成の簡略化から左右対称にし、11のブロックとなりました。

●11ブロックの内、本線からヤードに至る両端の進入部は、それぞれ2個ずつのブロックで構成されます。

●2個ずつの左右のヤード進入部は、それぞれ箱を作成してこの中におさめられています。(2012/8/12)
 →

(2012/8/12)

 


●ホームから外回りで出てすぐのブロックです。(2012/8/12)
 

●こちらは左の反対側になります。(2012/8/12)
 


●進入部に挟まれた直線部分は各1mが7つのブロックで、ヤードは左右対象となるため、上記画像で中央の3枚を挟んで右と左のブロックがそれぞれ1枚ずつ配置します。詳細は以下のようになります。この7ブロック間はジョイントレスとしました。(2012/1/29)


●ヤードのパワーパックも出来上がりました。ヤード内は独自の電源を持っていますが、本線からの進入のため本線の電源に切り替えて運転が可能としています。(2012/1/29)
 



●この日各ブロックの全体接合のテストを行いました。パワーパックの配線やヤードの電気配線が終わっていないことなどから、残念ながらヤードの活用は不可でしたが、外周は使えましたので参加者全員が新レイアウトを実感しました。今後最終確認となる10月まで毎月テストを繰り返しました(2011/5/1)

 
   

●ヤード上の橋の具合はこの通り。赤いトラスはプラレールからの応用品です。
(2011/5/1)

 

★最後に、
最初は1年もかかるとは思いもよりませんでした。その間実質的に運転会ができませんでしたが、昨年8月から今年の10月までの長きにわたり手弁当で作業に参加協力いただいた仲間の皆さんに深く感謝いたします。以下に仲間の皆さんと行った作業の日程を記してお礼の言葉に代えさせていただきます。
 
第1回目 2010年8月11日、第2回目 2010年11月7日、第3回目 2011年1月9日、第4回目 2011年2月11日、第5回目 2011年5月1日、
第6回目 2011年6月26日、第7回目 2011年7月24日、第8回目 2011年8月14日、第9回目 2011年10月10日
 

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