特急みずほの製作  

since 2008/4/20
更新 2017/4/17

 
はじめに


つばめの製作を終えてしばらくは何も作る気が起きませんでした。
つばめの制作中にもできるだけキットの組み立てをせず、トミックスの軽量客車を使って冷房化前の寝台急行の編成を作りたいと、編成表を当たっていましたがトミックスにないマロネやスハネが多数あったりでなかなか適当なものがありません。

そうこうしているところにみずほの編成に目がとまり、手持ちのブラスのキットを加えて4両のブラス車製作で編成になると同時にブラス5輌に対しプラ8輌は機関車の負荷も多少楽になりそうですのでみずほを目指すことにしました。

実車の編成では左が下り熊本方面で、

  ←熊本

  スハフ43+オロネ10+ナロ10オシ17+ナハネ11×2+スハフ43+オハネ17×5+スハフ43

の13両で、青字の車両がブラスで対応する車両ですが、このうちナロ10はつばめの編成から転籍させようかとも考えていましたが、せっかく塗った青大将色の塗り替えも大変だし、実際にナロ10になる前に使われたことがあるとのことからスロ54としました。
オシ17はつばめに充当予定でしたが、間違いと気づきみずほ用として完成させてありました。残るは3両のスハフ43で、なぜ3両も使われているかと言えば、熊本に向かう場合、後部オハネ17からスハフ43までは博多止まりで前の7両編成だけが終点の熊本に行くため中間のスハフが緩急車として必要でした。

みずほのスハフ43は、どの編成表記録や写真を見てもすべてスハ44からの改造車で、手元にあるのは純正(?)のスハフ43が2両でしたので、この純正スハフ43を使い新たに購入した改造車のスハフ43で編成を作ることにしました。ちょっと歴史に背いた感がありますが、そこは勇気を絞って目をつぶって行きたいと思います。その他の寝台車両はすべてトミックスの茶色客車で対応できました。

その結果編成と車番は以下となりました。

  ←熊本
   スハフ431+オロネ1036+スロ546+オシ1717+ナハネ1127+ナハネ1126+スハフ433
       +オハネ1723+オハネ171+オハネ1717+オハネ1718+オハネ1719+スハフ4319

 
 

◎3種のスハフ43
・手元にあったスハフ43の内1両はタニカワ製で、もう一両は2006年の鉄道模型ショーであるメーカーで販売していた大昔の(おそらくはつぼみ堂製)車体を手に入れたものです。タニカワ製は揃っていましたが、つぼみ堂製は妻板はじめ床板など車体以外を別途購入やストックで対応しました。

・これはつぼみ堂製です。
床板や取付アングルを別途作成、ベンチレーター取付穴の設置を行いました。


・タニカワ製です。ベンチレーター取付穴の設置を行いました。


・フジモデル製のスハフ43です。スハ44からの改造車で11-24の車番を名乗ります。本来はこの車両3両ですが、手持ち車両を優先したため1両となります。


◎妻板のこと  
・タニカワ用の妻板です。
ステップの穴を0.5㎜であけています。
ステップは0.4㎜真鍮線で作成します。

・こちらはスハフ4311~用の妻板です。スハ44改造で車掌室が乗降口の前にあることで窓は無いのですが、ステップは窓ありとは若干位置が違いますがついています。
 

組み立て前にディティールを揃えるためにスロも含め手すり穴を0.4㎜で開けます。 
・ドア入り口の手摺り穴を開けます。
・ドア反対側の手摺り穴を開けます。
・屋根上のの手摺り穴を開けます。

 
・ドアの反対側の貫通ドア部は妻板とドアの間に0.5㎜のスぺーサーを入れ、ドアに奥行きを付けます。 ・スぺーサー取り付け後です。奥行きが出て、そのままドアを付けた場合と違う印象が付きました。

 
・フジのスハ改造車は近代化改造車ですが、窓のアルミサッシを表現しないため、ここで接着してしまいます。
 
・シル・ヘッダー・雨樋の取付直後です。経年による半田のハガレを想定して少し多めに半田を付けています。

 
・シル・ヘッダーを半田付けした後には、ドア上部に等級標示板、サボ受け、手摺り、床下に蒸気トラップ、端梁、トイレ流し管、洗面所流し管、ステップなどを取り付けます。
 
・一通り半田付けが終わったら、余分な半田の削除をキサゲなどで行います。キサゲはエコー製、青の2本はホームセンターにあった半田付け補修の器具で鉄製のナイフがキサゲとして利用できます。キサゲは真鍮を傷つけますので要注意で進めます。

 
・貫通ホロとホロステーを取付ほぼ完成しました。
この後明日の塗装準備に備え、脱脂洗浄を行います。


・車体と同時作成していた床下器具(エコー製)も明日の塗装準備に備え、脱脂洗浄を行います。


・床下は、アサヒペン製の艶消し黒スプレーを利用し一気に吹き付けます。↑、→ 


・台車も艶消し黒スプレーで塗ります。


・車体の塗装は、マッハ模型の艶消しぶどう(No.9)を3倍に薄めてエアブラシで吹き付けます。
できあがりからは、もう少し艶があっても良かったかなと思います。
 

 

・車体を吹いた後、屋根は翌週にジェイズ製のスエード調艶消し黒を吹き付けました。


 
 
・車輪も表側だけですが縁を残して艶消し黒を塗っておきます。

◎スロ54の一等白線の塗装
 
・実は塗装後に気がついたのですが、スロ54の一等白線を塗っておくことを失念していました。急遽白のスプレーを購入し、白線部を白厚紙で作成しウィンドシルの下に置いて、これを除くようにマスキングしました。結果的にはすっきりしたものでは無く、セオリーの逆を行ったツケが出てしまいました。この時代の1等は白色ではなく淡緑色であることも判り、近々ある運転会後に塗り直ししたいと思います。

 
◎「みずほ」のバックサイン作成

・最後に「みずほ」のバックサインを長い間、どうやって作ろうかと考えていました。
市販品を探したのですが、ブルトレ用のヘッドマークで転用できるものはなく、仕方なく自作することにしました。
・まずみずほのバックサインの写真をインターネットなどの資料からなんとか探しだしましたので、これをパソコンに取り込み、色補正をしサイズを直径10ミリにし写真用紙にプリントしてみますと何とか様になっています。失敗したときのことを考え予備を含めていくつかプリントしておきます。パソコンは便利です。
・バックサインの台は予備を入れて4セット分、厚さ2㎜のプラ板を切り出して円く削って作ります。円く削るために中央に2㎜の穴を開け4セットを重ね一度に作成する準備をします。
 
・バックサインの取り付け”台”の作成には、4セットを重ねて2㎜の長ネジを刺して固定、電動ドリルにかませて、カッターの背などで根気よく円く削ります。粗い耐水ペーパー(180番を使用)も有効でした。
・”台”ができあがったら、バックサインを”台”にあわせて円く切り抜いた後張りつけ、”台”と共にバックサインの縁も黒く塗ってできあがりです。
 

・さらにバックサインの裏側に取付板を取付け、車体側にも幌枠に受けをつくって設置した状態です。なんとか様になりました。
・3つあるのは、前後と博多回転編成をはずした後の熊本行き用です。

できあがった状態で塗装直前です。
 



◎オシ17のこと
 
・当初つばめ用に製作したオシ17でしたが、後で二次車であったことが判り、急遽つばめには一次車を製作して余剰になりましたが、転用先が決まらないままつばめと同じ頃に完成していました。
完成してすぐみずほへに転属が決まりましたので、一足先に塗装も済ませていました。

 
 

◎牽引機はEF58です

・牽引機はEF58ですが特定機ではありません。
・このEF58は天賞堂が最初にEF58を発売した時の製品で30年ものです。

 

・当時のEF58は1個モーターで片側から全軸へ動力を伝えた駆動方式でしたが、片側の動力を入手しCANON製エンドウ発売の両軸EN22に換装してフライホイールを1個付けました。1個のフライホイールでは効果は今ひとつの様です。




◎出来上がった車両です(左を下り方面としています) 

EF58  = 天賞堂製
 
・最後に、ブラス製客車の塗装などについて述べます。

車体の塗装はアサヒペン製の金属用プライマーを吹いた後、マッハ製の艶消しぶどう(No.9)、屋根はジェイズ製のスエード調艶消し黒、ベンチレーターはGM製ダークグレー(No.35)、床下はアサヒペン製艶消し黒(プラ用水性スプレー)です。台車はアサヒペン製艶消し黒(金属用スプレー)です。ドアノブはタミヤ製ゴールドリーフ(X-12)です。スロの一等白線はタミヤ製の艶消し白です。
インレタはトミックス製と古いこみや製を、号車表記、サボ、行き先板はトミックス製を使用しています。
オシ17もアサヒペン製の金属用プライマーを吹いた後、車体はGM製ぶどう2号(No.2)、屋根もGM製銀色、床下、ドアノブ、台車、インレタや号車表記等は上記と同じものです。食堂表記はフジモデルのインレタです。
形式名はともかく換算・自量、座席数、・検査・所属表記などのインレタは、貼り付けるとそれなりに実感が増します。

スハフ431 = タニカワ製
 

オロネ1036 = TOMIX製

スロ546 = タニカワ製
 

ナハネ11(2両) = TOMIX製

スハフ433 = つぼみ堂(恐らく)製
 

オシ1717 = フェニックス製

オハネ17(5両) = TOMIX製

 

スハフ4319 = フジモデル製

スハフ4319(最後部)
 

            スハフ4319(最後部

 
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